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Day.38-2002.08.20 Day.37へもどる
 スワッグの中で迎える久しぶりの朝。気持ちは幸せで充実していたが、実は夜の間、とてもとても寒かったのだ。テナントクリークは砂漠に近く、昼間は暑くても朝晩の冷え込みが厳しい。服を何枚も何枚も重ね着をして、靴下も厚手のものを履いて、それでも何回か寒さで目を覚ますくらい寒かったのだ。そして、そんな状況でも決してテントの中に戻ろうとは思わないくらい、スワッグの中で寝ることを幸せに思ったのだった。


 朝食後キャンプ地を後にし向かったのは、金鉱山跡地。ここで見学ツアーに参加するのだ。

 テナントクリークは、1930年代に金の採掘で栄えた町だ。私達は博物館のガイドさんに案内されトンネルの中を歩いた。当時使用された器具などがそのまま展示されていて興味深い。“かつて栄えた町”とか“かつて多くの人が鉱山に関わった”など、全てが過去形で語られるのは少し寂しい感じがするが、こうやって施設を残してあることによって、人々は当時の姿を知る良い機会になるし、町には観光客がやってくる。稼動していない金鉱とはいえ、貴重な存在であることに変わりはないのだろうと思う。


金鉱山ツアーで。なぜかとってもきまってる?



 テナント・クリークに人々を引き寄せる名所がもう1つ。“デビルス・マーブル(Devil's Marbles)”である。どんな場所かと言えば、砂漠に横たわる奇岩群とでも言おうか。西オーストラリアの“
ザ・ピナクルス”も不思議な場所だったが、ここは不思議さに加え何とも言えない迫力が漂う場所だ。

 デビルス・マーブルの岩は、長い年月の間に侵食されみんな丸くなっている。そして科学者の間では、侵食が進みこの先何万年もすると、全ての岩は小石くらいの大きさになるのではないかとも言われている。そう、とにかくみんな丸いのだ。そして、丸い岩の上に丸い岩が重なっている事が異様な迫力を与え、“悪魔のおはじき(デビルス・マーズルの和訳)”と言われるとおり、空のどこかから悪魔が長い爪を伸ばし、今にもピンッと飛ばされてしまうのではないかという気になる。


デビルス・マーブル近景。厳しい暑さと寒さの温度差で、岩がパカッと割れるそうだ。


 私達はこの一体をぐるぐると歩き回り、これはと思う岩を見つけると“一芸”を発表しあった。そして、、、自分達の発想力にあまり差がないことを確認しあったのだった。


お決まりのポーズ。何だかジャガイモに追いかけられてるみたい?


 デビルス・マーブルに別れを告げると、あとはもう目的地の
アリス・スプリングスへまっしぐらだった。その距離約400km。大型バスでの正に“移動”ツアーは、夕方5時頃のアリス・スプリングス到着で幕を下ろした。


これまたお決まりのポーズ。手足の伸びが一番きれいだった猛の誕生を採用。


 私達は、次に参加するツアー会社指定の
バッパーにチェックインした。部屋に荷物を置くや否や、私達にはやらなければいけないことがあった。それは、“ツアーの変更”だった。

 一晩スワッグで眠る機会を与えられた私達は、スワッグと
ブッシュキャンプへの熱い気持ちをもう抑えられなくなっていた。キャンピングツアーはあと1つを残すのみ。可能ならば、少人数で催行される“テントのない”ツアーに変更したかったのだ。


お昼休憩中の一コマ。全身の力を込めてボールを投げる菜津子に対し、
“ほんまに届くんかい?”とやる気ないポーズのキヨ君である


 早速ツアー会社に電話をかけた。融通の利くことの少ないこの国で、意外にもこの交渉はスムーズに進んだ。ただし、当初予定していた出発日が1日伸びるという条件で。ツアーの連続で少し疲れ気味なこともあったので、この条件は私達にとってかえってありがたい申し出となった。


 今後余程のことがない限り、2度と足を踏み入れることのないと思われる土地アリス・スプリングス。ぽっかり空いた時間をいかに有効に過ごそうか、猛の脳は早くも動き始めていた。

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